どんな特徴があるかについて
鍼灸師の仕事に興味があるけど、具体的にどのようなことをするのかわからないという方が多いのではないでしょうか。鍼灸師ははり師ときゅう師のどちらの国家資格も有している職種で、鍼や灸を使うことによって健康回復を促したり、治療を行ったりする職業のことを言います。基本的に厚生労働省が認定した専門学校で知識を得た上で、国家試験を受けるという形になります。鍼や灸に健康回復を促すことができる理由は、体のツボを刺激することによって人間に本来備わっている自然治癒力を高めることができるからです。この自然治癒力を高めることによって、免疫力をアップし体の不調を改善させる効果があるのが、鍼と灸の特徴の一つと言えるでしょう。他にも西洋医学のように薬などを使用しないので、赤ちゃんや妊婦さんにも安心して施術できるという利点があります。これによって東洋医学の一つである鍼と灸は、西洋医学が当たり前になっている米国やヨーロッパでも注目を集めているのです。鍼と灸は中国が発祥ですが、日本独自の治療法が確立されています。日本で行われている主な治療法は3つで、それは現代鍼灸・中医鍼灸・伝統鍼灸です。特に伝統鍼灸は日本独自で発展したもので、経絡治療等があります。
なるまでの道のりについて
鍼灸師になりたいのであれば、まずはなるまでの道のりを確認することがポイントになります。高校を卒業したら大学や短大、専門学校のはり師・きゅう師養成課程に入学しましょう。学ぶ期間はそれぞれの学校によって異なりますが、履修期間は3~4年くらいです。養成課程で必要な単位を習得したら、次ははり師国家試験ときゅう師国家試験を受けます。この2つの国家試験に合格したら、鍼灸師となることができます。資格を取得したら就職先を探さなければなりません。主な就職先は病院や診療所、介護施設などがあります。ただし鍼灸治療院は個人で開業しているところが多いので、募集は少なく就職するのが難しい職場であると言えるでしょう。もし鍼灸治療院で働きたいのであれば、あん摩マッサージ指圧師や柔道整復師などの資格も同時に取得しておくのがポイントになります。鍼灸師になるために勉強する分野は、主に人体のツボです。400個近くある人間のツボすべてを暗記して確実に覚える必要があります。他にも西洋医学の基礎も必要です。東洋医学である鍼灸に西洋医学の基礎が必要なんてと考える方もいるかもしれませんが、人体の構造や生命維持の仕組みについて知ることも大切です。